宮嵜正弘の国際情勢解題 (読者の声)
宮嵜正弘の国際情勢解題 2020.1.9 6335号
(読者の声4)
昨年末に本欄に真珠湾奇襲について投稿して以来、
その中で新たに出会った書籍に、三村文男『米内光政と山本五十六
著者は、東大医学部卒の医師。
大正9年(1920)生まれで、旧
太平洋戦
・・・・(自分は)太平洋戦争
そして、著者は、戦後「神聖な国土にむざむざと旧敵国の軍隊を跳
今の日本の姿は本
・・・・・・もはや生きて祖国の輝ける姿を見る望み
戦死した若い友が、
この書は敬愛し礼拝する祖国への遺言となった
これだけの引用でも分かるように、著者は、いわゆる左翼的史観の
(正しい意味での)愛国者である著者ですが、そうであるからこそ
例えば、山本五十六については、「愚将とするのが穏当な評価であ
「愚将たる条件を完璧にそなえた山本」「品性下劣」「小心者」と
山本について、「もし彼が多少なりとも平和主義的な考え方の持主
ミッドウェー海戦に大敗して、主力空母と優秀搭乗者を喪失した時点で、和平への行動
全く勝ち目のない戦争を一日でも早くや
それが海軍大将たる地
坂井三郎は、「戦後さまざまな山本像がつくられたが、現実には世
また、佐藤賢了(陸軍中将)は、山本の国葬に反対し、山本を論じ
私は、本書を手に取ってから、ほとんど一気に読み終わりました。
なぜ、今までこの書に気が付かなかったのか、と痛惜に堪えない思
私が従来から持っていた疑問の相当数について明確に述べ
山本五十六神話の信奉者、阿川三部作をそのまま信じ込んでいる方
宮嵜正弘の国際情勢解題 2020.1.9 6337号
♪
(読者の声2)
貴誌1月9日付通巻6337号で(アポトーシス)
海軍は開戦劈頭に打ち上げ花火というか、
「実際、その通りになった」というか、
と述べられている点ですが、
一般的には、山本案に基づくミッドウェー作戦(山本はもともとミ
という説もあるが)に対して、軍令部では反対論が強かった中で、
しかし、ドーリトル空襲など、
生出寿氏は「
三村文男氏(『米内光政と山本五十六は愚将だった』の著者)は「
ところが山本は余程のショック
次に、1月14日付通巻6338号の「読者の声」意見について、
まず、現下の問題を考えるにあたっては、「他人の経験(歴史)」
次に、過去の歴史を見るに当たっては、政略面、戦略面、戦術面は
すなわち、たとえ、日米戦争に自存自衛の側面があり、その勃発に
そして、開戦に踏み切った行為が、少なくとも主観的には、「やむ
そして、戦前の軍部についての評価ですが、負ける戦争をやったこ
孫子でも、「
戦争を決断する前に、
なお、守屋洋氏は、「大昔」に書かれた「孫子の兵法」を、以下の
これらの諸点を総合的に精察して、東条英機や戦前の軍部が賢明で
1. 彼を知り己を知れば百戦して殆うからず。
2. 主導権を握って変幻自在に戦え。
3. 事前に的確な見通しを立て、敵の無備を攻め、その不意を衝く。
4. 敵と対峙するときは正(正攻法)の作戦を採用し、戦いは奇(奇襲
5. 守勢のときはじっと鳴りをひそめ、攻勢のときは一気にたたみかけ
6. 勝算があれば戦い、なければ戦わない。
7. 兵力の分散と集中に注意し、たえず敵の状況に対応して変化する。
宮嵜正弘の国際情勢解題 2020号 6338号
(読者の声3)
大東亜戦争や軍人について、いろいろな批判がある
第一は危機感がない事である。内外の危機にあたり大昔の話をする
それより再軍備であろう。
第二は情報である。
大東亜戦争の元凶であるスターリン、ルーズベルトの対日戦略への
いわゆる戦後の古い1人相撲歴史観の弊である。
第三は価値観である。
日本の戦争が自存自衛であったことは東條首
第四は戦争の当否を勝敗で論じる誤りだ。
大東亜戦争は負けても正しい戦争だった。
第二次大戦では人口35
有名な冬戦争では大戦果を上げたが結局
しかし指導者マンネハイムは銅像になりヘルシンキ駅頭
第五はイデオロギーである。
戦前の日本は反共で自由主義だった。
それに対して米国は戦後転向
しかし戦後の冷戦の結果を見れば米国が誤りで戦前の日
第六は、当時の戦略や国民軍である日本軍人への非難が結局日本国
要するに日本が負けたのは日本人
そうではないだろう。
そのため敵は日本軍人の忠誠心を狂
これは事実を報
日本人は惑わされずに現下の焦眉の問題である再軍備に取り組むべ
以上
(落合道夫)
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