大東亜戦争考察―蘭印解放作戦計画(2)「対蘭単独作戦はなぜ否定されたか」

大東亜戦争考察―蘭印解放作戦計画(2)「対蘭単独作戦はなぜ否定されたか」  

 

 「山本五十六再考」野村實著。中公文庫より。

 

 

 ところで、ルーズベルトやチャーチルは、このような日本の行動を、手をこまねいて見ているだろうか。

そのようなことはあり得ないと、東条内閣の戦争指導者は考えたのである。

 

 まず、イギリスはどうか。

 

イギリス本国の多くの言動からすると、日本が蘭印作戦を開始する場合には、イギリスは自衛のため、オーストラリアやカナダの自治領をも含めて、対日戦の決意をただちに固めることはほぼ確実と判断された。

 

 アメリカはどうか。

 

イギリスは、対日戦の決意を固めると同時にアメリカに対して援助を求めるだろう。

アメリカは即時参戦をしないまでも、フィリピンやグアム島の防備を固めて対日示威を強化し、対日開戦準備を急速に整えるだろう。

 

 アメリカは、インドネシアのゴムとスズを必要としており、またアメリカ国民の輿論や国家の面目からも、

日本の対蘭戦勝利を対岸の火災のように見過ごすことは出来ないだろう。

 

 対蘭戦のあと対英戦となり、やがてアメリカが日本を撃破できる十分な戦力をフィリピンに準備した後、横合いから日本艦隊や日本のシーレーンを攻撃すれば、日本は脳溢血か心臓麻痺のように急死するほかはない。

 

 以上が東条内閣の戦争指導者が達した結論なのだが、現在判明している昭和16年12月の結合状態から、これらの判断は正当だったと考えるほかはない。

 

 この状況で対蘭一国作戦は否定されたのであった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  「山本五十六再考」野村實著。中公文庫より。

 では、実際に英米の反応はどうであったか、次号に推論する。

 この、ブログを読まれた読者の方はどうお考えになるだろうか。

日本側の予測は正当だったろうか。

 

 

 

コメントを残す

サブコンテンツ

ブログの殿堂

ブログランキング

ブログ王

ブログ王ランキングに参加中! カテゴリー:芸術と人文/歴史

i2i

サイト内ランキング



フラッシュカウンター


忍者画像人気記事


このページの先頭へ