大東亜戦争考察:野村實(のむらみのる)著 ―「山本五十六再考を読んだ小生の感想」

 大東亜戦争考察―「山本五十六再考を読んだ小生の感想」

 

当時の山本の心境は、なんとも神秘的だ。

しかし、私は、つぎのような段階に分けて分析すると、はじめてその秘密を説きうるのではないかと思う。

 

  1時流に乗る対欄印作戦の阻止。

  2右に伴う対米作戦検討の必要性。

  3.ハワイ空襲の必要性。

  4.ハワイ空襲の第一航空艦隊司令長官への上申。

  5.米内連合艦隊司令長官への上申。

  6.軍令部総長・博恭王の引退。

  7.米内軍令部総長の実現。

  8.戦争の阻止。

 

 1.意外だったのは、山本長官が対蘭印作戦の阻止に動いたことだ。

 蘭印作戦はハワイ作戦より、冒険ではない。何故なら、オランダが戦争の打撃を受けるだけで米英は被害を蒙らない。

 

つまり、軍事的、経済的損失を蒙らない。そして、自国が攻撃されるわけではないから、米英の国民はプライドに傷が就かず、日本への憎悪をいだかない。

 

 もし、米英が参戦するとしても対独戦があるのですぐにではない。

日本は、蘭印の石油を手に入れるから米英戦を急がなくてもいい。

 

ハワイ作戦を実行すれば、石油が2年分しかないという不利な条件があるから、対米戦を2年以内に勝利しなければ終わりである。

 

だから、山本は、ハワイ作戦のような急ぐ理由のない作戦に駆り立てられたようだ。

亦、次に、ミッドウエーのような焦った作戦を実行しなければならなかった。

 山本は、米海軍に常に勝ち続けることを考えていた。

 

その結果、ミッドウエーでの大敗北とハワイでの不十分な戦果しか挙げることが出来なかった。

 

  2.蘭印の占領によって石油が手に入れば、何も日本から米英に宣戦布告する必要はなかった。

ハワイ作戦は、無謀な作戦であり、米国民を怒らせて立ち上がらせ、日本が憎悪の対象になってしまった。

何故、そのことが事前に理解出来なかったであろうか。

 

 山本作戦は、常に急いで米国に先手で仕掛け、常に勝利をし続けるという考えであった。

それが、こちらの思い通りに行けばいいけれど、負けた場合、どうしようもなくなった。

 

 3.確かに、備蓄石油2年分しかないけれども、沢本次官の言うように、もう少し独ソ戦の様子や、米国の参戦などの様子を見た方がよかった。

そしてもっと、諸国の情報を集めて対策を練ることが出来た筈だ。

 

 4.山本は、米国に武官として滞在したことがあるのに、米国民の性情を研究していなかったのではないか。

それと、ルーズベルト大統領が欧州大戦への不参加を約束して当選した事実や米国民が戦争を望んでいなかった情報を何故、充分に日本の指導者に伝えられていなかったのか疑問である。

 

 5.ハワイ作戦は、米太平洋艦隊を真珠湾に沈めることが出来たが、石油タンクや修理工場の破壊や米空母の撃沈を果たしていなかった。

これは、それほどの被害を米海軍に与えてなかった。

 

 6. 皮肉にも、ハワイ作戦による奇襲で米国民が団結し、大統領が対独日伊への参戦に踏み切る事ができた。

これは、チャーチルが待ち望み、ルーズベルトが待ち続けていた喜びの瞬間であった。

 

 7、山本は、常にあせっていたように思えてならない。

蘭印の石油さえ手に入れればあせる必要がなかった。

蘭印の石油は、武力を背景に砲艦外交でも戦争以外のあらゆる手段で手に入れる可能性があった。

 

しかし、あの当時の海軍首脳は、無能でそういう戦略や決断ができなかった。

亦、無能で年老いた無責任な海軍大臣や軍令部総長には戦争阻止は出来ない相談だった。

 

山本や井上やその他の有能な提督は、戦争準備のための艦隊司令長官に任命され、中央から遠ざけられ、米内たちは予備役に回されてしまった。

 

 木戸幸一や鈴木貞一たちの陰謀により、東条へ大命降下がなされて東条内閣が出来てから戦争阻止の道は閉ざされてしまった。

 

陸軍でも、東条によって予備役にまわされてしまった石原莞爾などがもし、あの局面で陸軍首脳部にいたら日本にとって悪い状況にはならなかったと思う。

 

 8.あまりにも図上演習に頼りすぎた。

図演では、艦隊決戦を如何にうまくやるかという戦術的レベルでの予想が出来るけれど、戦略的な要素を入れることが出来ない。

例えば、米英の指導者が如何に考え如何に行動するかとか考慮できない。

だから、戦争全般の判断が出来ない。

 

 9.現在の情報や考えで過去の敗戦の事実を変えられるわけではない。

それは、重々承知である。

しかし、我々は、日本人自ら敗戦の反省をしてその貴重な経験を日本の再生に生かして来なかった。

 

 だから、現在の左翼政権によって今度は本当に他国の支配を受け属国の辱めを受ける危険な状況になっている。

 占領軍が去ってから、戦後66年の平和が続いてもう二度と戦争はないだろうと安易な考えに酔っていた。

 

 10.米ソ冷戦時代は、安保条約によって米軍に依存していれば侵略されることはなく安心であった。

 

 しかし、米ソ冷戦後、世界が多極化すると、東アジアでは、中国共産党の独裁国家が日本の経済援助により経済大国・軍事大国に成長してしまった。

日本企業が中国に進出してその技術や資金を奪われてしまった。

 

 北朝鮮も、核開発に努力して今や核ミサイルを日本やアメリカにまで到達させることが出来るようになった。

 日本は、北朝鮮に米やお金を援助してきたけれど日本国民が拉致されて侮辱されても怒らない情けない戦おうとしない国民になってしまった。

 

 一方、韓国は北朝鮮と対峙する民主主義国家であるが、日本敗戦後から李承晩が反日教育を行い歴代政権がそれを継続し反日国家となった。

 

 11.戦後66年間、我々は、日本国憲法に謳われた前文を信じて経済成長にのみ重点を置いてきたがそれは間違いであった。

 

巧妙な占領軍による洗脳により日本弱体化されてしまった。

 

憲法前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼してわれらの安全と生存を保持しようと決意した」と謳われていることを人の良い日本人は信じてきた。

 

 しかし、我々の周囲の諸国民は、世界でも最低の民度の低い民族であり、我らの安全と生存が脅かされている。

 

 明治前夜の白人の侵略と同様な国難が迫っている。

明治前夜と異なるのは、日本人の中に夷国の内通者が大勢おり、眼に見えない情報戦争の内戦が行われている。

 

それは、中国、北朝鮮、韓国の内通者や在日朝鮮人がテレビや新聞で敵国の有利な情報を日々流しているのである。現在日本内部において、日本人の売国奴や敵国のスパイが暗躍している。

 

内通者や共産主義イデオロギーの信奉者は、日本国内のあらゆる機関に潜入して敵国の

ために活動し、日本国の力を弱めようとしている。

 

 彼らは、マスコミ、政党、官庁、大学、高校、中学、小学校などの教育機関、企業、

地方官庁、自衛隊などあらゆる機関に及んでいる。

 

 12.2年前、マスコミに洗脳された多くの日本人が民主党に投票してから民主党が政権奪取して其の政府は、日本解体のためのあらゆる政策を実行しつつある。

 

 まだ、マスコミを信じている人たちは、インターネットから情報を得ることが出来ない高齢者に多い。

世代から見ると、学生運動を経験した戦中世代や団塊の戦後世代に民主党支持者に多い。

 

 無関心な人たちも多い。

だから、此の危機を察知した日本人は、できるだけ周囲の人々に事実を知らせ拡散するしかないであろう。

 

 それを判断するのは、個々の日本人だからである。

 

 今、まさに平成維新を成し遂げるか、尊王攘夷を成し遂げるか、それとも125代の天皇を頂いて皇紀2670年の伝統ある大日本が滅びるのか、余談はゆるさない。

 

 大東亜戦争前には、政治家や軍人に優れた指導者が出てこなかった。

そのため、亡国一歩手前までいった。

そして、今日、優れた政治指導者が少ない。

 

 こういう時代を放置しておけば日本は今度は、完全に滅びる。

指導者がいなければ、草莽の愛国者たちが全国に蜂起して日本民族の危機を克服するしかないのである。

 

 

 「著者紹介」
野村實(のむらみのる)

1922年、滋賀県生まれ。海軍兵学校卒(71期)。海軍で、戦艦「武蔵」空母「瑞鶴」乗り組み。
軍令部第一部付き。海軍兵学校教官(大尉)。

復員庁で、東京裁判海軍被告弁護事務所に従事。

防衛庁で、戦史編集官・戦史研究室長・防衛大学校教授・同図書館長を歴任。

現在愛知工業大学客員教授(歴史学)。文学博士(慶応大学)、軍事史学会顧問。
主著に「戦史双書・大本営海軍部・連合艦隊(1)」「太平洋戦争と日本軍部」(山川出版社)。
「開戦史に学ぶ」(文芸春秋)ほか。

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