南太平洋海戦(中)「頼むぞ」甲板から飛び立つ攻撃隊63機を見送る南雲中将 ガダルカナルの日米決戦いよいよ佳境に NO.2
南太平洋海戦(中)「頼むぞ」甲板から飛び立つ攻撃隊63機を見送る南雲中将 ガダルカナルの日米決戦いよいよ佳境に NO.2
(4/5ページ)【関西歴史事件簿】
翔鶴甲板上で発進しようとする零戦など艦上機
また日本側も同日、山本司令長官が第17軍の支援にと第2艦隊のガダルカナル島への空襲を命じ、隼鷹から零戦と99式艦上爆撃機を各12機発進させるなど、日米の機動部隊の動きが急速に活発化してきた。
26日も日本の機動部隊は夜明け前の午前2時から3時にかけ、2回にわけて計20機の索敵機を出すと、アメリカも午前3時に索敵機16機を発進させた。
こうなると先に見つけた方が有利に戦えるだけに、両軍は必死に敵を追った。
偵察機が発進した後しばらくは南雲中将のいる翔鶴の艦橋内は静かだった。
波の音と艦のエンジン音が交錯する中、前を見つめる南雲中将と幕僚たち。
そして偵察機の発進時は真っ暗だった周囲も夜がすっかり明け、はっきりと景色が見えてきた午前4時50分、艦橋のスピーカーから突然、「南東460キロにアメリカ機動部隊を発見」の一報が響き渡った。
ずっと待ちかねた敵発見の知らせに、翔鶴の艦橋から「よしっ!!」と大きな声が起ると、南雲中将は翔鶴と瑞鶴などに待機していた計63機の第1次攻撃隊を発進させる。
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攻撃隊長は真珠湾攻撃以来、数々の戦いをくぐり抜けてきたベテランの村田重治少佐。
「頼むぞ」と帽子を降る艦の幕僚らに、コクピットから敬礼をして応える村田少佐の姿を南雲中将は最後まで見送った。(園田和洋)
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南太平洋上で作戦を展開中の瑞鶴。手前は翔鶴か

空母「隼鷹」

空母「飛鷹」
南雲忠一中将
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機動部隊を率いたトーマス=キンケイド少将
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ホーネット
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