珊瑚海海戦(下) 史上初「空母対決」の凄まじき攻防…米と“痛み分け”の日本、ついに破竹の進軍止まる 3/4
珊瑚海海戦(下) 史上初「空母対決」の凄まじき攻防…米と“痛み分け”の日本、ついに破竹の進軍止まる 3/4ページ
突撃命令を受けて瑞鶴艦攻隊と翔鶴艦攻隊に分かれると、レキシントンとヨークタウンに魚雷攻撃を仕掛けようと低空で向かっていく。そこに襲いかかってきたアメリカ戦闘機。
2隻のアメリカ空母は日本機の攻撃を回避するため30ノット(時速55キロ)で旋回する。ところが2隻は艦種が違うために旋回の半径も違う。そこで陣形が崩れて艦と艦の間にできた大きな隙間から日本の艦攻隊は入り込み、魚雷を投下していった。
艦攻隊に続いて今度は急降下爆撃隊が爆弾を落とした。この結果、魚雷2本と爆弾2発を受けたレキシントンが漏れた燃料に引火して大爆発を起こして機関が停止。午前11時半、味方駆逐艦の魚雷で自沈した。
果たして勝てたのか
アメリカ機動部隊も、菅野機に発見されたほぼ同時刻に日本の機動部隊を見つけて73機が発艦。まずヨークタウン攻撃機が午前10時半に2隻の日本の空母を確認している。
レーダーを持たない日本の機動部隊は突然の敵機襲来に大混乱する。一方、アメリカの攻撃機も隊形が整わず上空でもたついている間に瑞鶴はスコールの中に紛れ込み、難を逃れる。
そこでアメリカの攻撃目標となったのが、翔鶴だった。護衛の艦船と遠くに離れたまま。そんな中でまずヨークタウンの急降下爆撃隊が、日本の19機の護衛戦闘機を振り切って、爆弾を投下するが命中せず。
この後も次々現れるアメリカ機と日本の戦闘機とがせめぎ合いを繰り返しながら、翔鶴に爆弾を2発命中させている。この攻撃でエレベーターを損傷した翔鶴は発着機能が使えなくなるうえガソリンに引火し、火災を起こす。
ただし機関が無事だったのが幸いして、その後の魚雷攻撃は回避して沈没は免れている。
「翔鶴」「瑞鶴」飛行隊の米空母攻撃図
魚雷を付けて発艦する97式艦上攻撃機
5航戦指令 原忠一少将
攻撃を受ける「翔鶴」
発艦しようとする零式艦上戦闘機
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